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静岡は朝比奈川の支流野田沢川の堤にあるピクニックスタイルのカフェ


by shiro-tsubaki
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記憶と関係を作ることの大切さ

5月21日(土) 晴れ。

昨日は金曜日で出稼ぎデーでした。
そして本日も横浜で10年ほどまえにデザインした住宅の改修の打つ合わせがあったので、昨日はお泊り。

まあ夜は時間が空いたので、銀座・ギャラリー加島へ。新たに、譲り受けたというピアノが隅においてあった。最近読んだ「羊と鋼の森」の中に誰のためにピアノを演奏するのかみたいな青い問いがあったのを思い出した。

音楽は聴いてくれる人の為にあるのか、聞く人などいなくとも自分が楽しければそれでいいのか・・・。
絵だって見てくれる人がいるから書くのか、書いている時が楽しければそれでいいのか、そんなことを加島のマスターに話しかける。

すると、彫刻家ジャコメッティは死者のために作品を作っていたんだと返された。クリエイティブとは未来のためと思いがちだけど、過去のためにクリエイトするジャコメッティ。

過去の記憶と関係を作ることの大切を説いたのは、僕が敬愛するイタリアのデザイナー、カスティリオーニ兄弟。
リデザインという既存の製品を出発点にあらたなものを創造するデザイン手法を多用したデザイナー。過去へ眼差しを向けながら革新していく作品が、物や道具などの長大な歴史のなかに謙虚にその存在場所をみつける。

おんぱくではないが温故知新。

自分のデザインした住宅を改修するのは、なかなかない経験。少し気が重いのも正直なところなのだが、謙虚にそのありようをデザインできるようにしたい。

記憶と関係を作ることの大切さ_c0353953_00134864.jpg






by shiro-tsubaki | 2016-05-21 23:25 | デザインのこと | Comments(0)